2017-05-09 *** 奇妙な道行き 揃わない足音大理石の床を行くと かしこまった彼女がドアを開けてくれる空はもう落ちてこない 緑は枯れ晩秋の光を浴びて震えているどうかどこにも行かないでと願ったのは 若き日の微笑ましさ醜い私を彼女は許さなかった天使がドアを閉める ここからはひとり館の中の細長い廊下 後ろを振り返っても罰はない どこに行ってもいい けれど先行きの案内はない